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科学とは何か。科学者とは何か。

近年、技術の発展によって科学と社会の距離が広がり、日進月歩の発展を遂げている現代の科学技術は一般の市民にはもはや理解できない領域まで達しているのではないだろうか。

狂牛病をはじめとした家畜伝染病、それから水俣病のような公害病は、まさに科学と一般市民とのミスコミュニケーションによって被害を拡大されたともいえるのではないだろうか。科学では様々な実験が行われていて、実際な結果はどうであれ、それは一般市民には恐らく伝わっていないだろう。我々の日常生活に関わっているからには、科学の可能性と危険性などを知る権利がある。そういう複雑な科学理論、実験結果などをいかに簡単に一般の人に伝えるかがサイエンスコミュニケーション。

日本の場合に限っていうと、高度経済成長を遂げた60年代、70年代では科学にずっと支えられてきたこともあり、科学者に任せれば国の経済は成長するだろうという考え方が普及してしまったのではないだろうか。

ただ、近年の事例だと、東日本大震災に起きた福島原発事故をきっかけに、このまま科学者に任せていいか、疑問が湧いてきた。そして、ソーシャルメディアの普及によって様々な情報が流れるようになった。

サイエンスコミュニケーションを通して何を果たしたいかというと、「科学が社会を作る」のではなく、「社会が科学を作る」という仕組みにしたい。科学が一方的に社会に変化をもたらすのではなく、社会が求めていることを科学で研究すべき。

ここ100年くらい世界的にも産業化や技術発展などが進んでいる中、「経済」、「環境」、「社会」という世界の三部構成のうち、「経済」、または「科学」が一番影響を持つようになり、「環境」と「社会」の重要性が衰えてきた。

持続可能な社会構築を実現するためには、やはりこの三つの要素をバランスよく取り入れる必要がある。そこで1998年にイギリスで始まったのが「サイエンスカフェ」。

科学というのものをより身近に感じられる、より近づきやすいものにするための企画で、日本では2004年に始まった。科学をひたすら突き詰めるのではなく、それを一般の人に伝える義務もあるのではないだろうか。そこで生まれたのが「サイエンス・コミュニケーター」という役割。科学者と一般市民の間に入る「コミュニケーションを図る」人。

もちろん、科学者が自らプレゼンがうまくてコミュニケーションを取ればいいのだが、そうでなくても「サイエンス・コミュニケーター」を通してそれを一般の人に伝えられればいいのではないか。

最後に、やはり現在の社会構造をみると、科学者は学会で発表すると評価されるが、サイエンスコミュニケーションみたいなイベントに参加しても評価されない状況がある。新しい現象なので仕方ない部分もあるが、これからサイエンスを突き詰めるだけでなく、それを「伝える」部分も評価されるような仕組みになるといい。

科学者はある意味アイドルと似てる部分があり、一般の人からみれば届かない遠い存在だったが、これから「会いに行ける科学者」みたいな位置づけでより一般市民に親近感を抱いてもらえるようになるといい。

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