学期が終わるこの時期になると、毎日送別会ばっかりです。日々気が重くて、落ち込み気味になりがちですが、初めて送別会をやるわけでもないし、初めて誰かとさよならを告げるわけでもないのに、どうしてさよならを告げるたびに心が痛むのだろう?まあ、誰かと別れるのに慣れるわけがないのかもしれないね。送別会は悲しいものでもあるが、相手のことを思ってめでたく祝福する嬉しいものでもあるのではないか。私もあと6カ月で卒業するんだけど、進路は決まっていないけれど、一応早稲田とは別れることになる。そのときの心境はどうなるのだろうか。

卒業といえば、まず卒論を完成させなきゃ卒業できない。夏休みに入って完全にホリデイムードになっちゃったけど、遊んでばかりいるわけにもいかない。卒論を書かなきゃ!私が選んだ卒論のテーマは、前から少し興味のあった少数民族で、少数民族というテーマがあまりにも広すぎるので、敢えてアイヌに絞ってみた。アイヌに関する情報を探そうと、この前東京アイヌ文化交流センターに足を運びました。

アイヌについての本はもちろん山ほどあるけど、それより目を奪われたのが、アイヌに関する講演会のお知らせだった。中でも、アイヌの人による講演があるということで、絶対外せないと思って、思わず申し込みました。

先週の木曜日、木村さんという、とっても素敵なアイヌの女性の講演に行ってみました。講演の最初にアイヌ語によるご挨拶に、私は感動してそこから興味津津に聞いていました。彼女の人生や、アイヌに対する視点などを色々聞かせていただきました。昔、さほど自分の「民族」や「文化」に興味なかったけど、ネパールの少数民族との出会いと交流などをきっかけに、もっと自分の文化に誇りを持たなきゃ、もっと自分の先祖の文化を知っておかなきゃ駄目だと、目から鱗が落ちたそうです。それから、地元に戻って、おばあさんに色々手作業を教えてもらって、自分でアイヌ語のクラスをとったりもしたそうです。

手作業の刺繍などでちょっとした作品を作って売ったり、自分で身につけたりして、たまに人に指差されたこともあるけれど、それは自分の文化だから恥ずかしがらずに、堂々と行動することが大事だとおっしゃった。また、アイヌ語は堪能ではないけれど、家では日本語を話しながらも、たまにアイヌ語を混ぜたりすると、自分のアイデンティティを感じられるそうです。

そして、毎年行われるアイヌ語弁論大会で、木村さんは自分のスピーチに、自分が毎日子供に歌うアイヌ語の子守唄を入れたりして、結局最優秀賞を受賞したとか。講演会にも、木村さんはあの子守唄を披露してくださった。とてもアイヌっぽいメロディーに、気持ちのこもった歌声で、私は鳥肌が立って、泣きそうにもなりました。

アイヌ語を話す人は今や何千人しかいなくて、ネイティブ並みに話せる人は10何人しかいないということです。そんな危機に陥っている自分の母国語を地味ながら守ろうとする木村さんはとても輝いていた。私は、その瞬間、アイヌ語を勉強しようと決意しそうになった。

講演のあと、私は木村さんに話しに行きました。自己紹介をし、自分の卒論の話を含めて、色々話をしました。木村さんもとても優しくて色々アドバイスをくれたり、教えたりしました。卒論が少し気が抜いたころに、木村さんと出会えたおかげで、やる気がでました。私もアイヌ語に少しでも貢献できたらなと思いました。

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