いや、調味料のことではない。

大学の授業でやっている一つの「ドラマ」のタイトルです。いや、テレビドラマではない。

坪内逍遥さんが取り組んだ「家庭内児童用劇」のことです。日本ではそれほど知名度は高くないし、実際この「家庭内児童劇」をやっている人も少ないみたいですが、とても面白いものがあります。これがなんぞやかというと、大正時代から始まった、一般公開ではなく、家庭内・学校内などといった「閉鎖的な場と雰囲気」における子供たちが演じる劇のことです。閉鎖的な場で劇をやることを通して、子供たちが「観客」を魅了するというより、その経験から何かを学ぶことに中心が置かれているということです。そして、観客がいないことから、「失敗」を恐れることなく、自由に、「子供らしく」演じさせることができるだろう。

まあ、「ドラマ」のことをざっくりと説明しましたが、この前の授業で「ソルト アンド ペッパー」(Salt and Pepper)というドラマについて色々話をしました。このドラマのテーマは多々ありますが、その一つが「家族を大切にしろ」、または「家族とコミュニケーションしろ」ということで、「子供向け」とはいえ、なかなか濃い内容でした。子供に対して、親孝行しろとか、両親のことを聞けとか、そういったことをよく言いますよね。皮肉なことに、大人になった私たちはこういう当たり前のようなことを忘れているのではないかと思いました。

特に今留学で一人で日本にいる私は、自分の家族とどれだけコミュニケーションがないか、この前の授業で気付かされました。「家族とのコミュニケーションは大切ですよ」と堂々と授業中に言いだしたのに、内心では恥をかきました。2か月も家族との連絡をしていない私にはこういうことを言う権利があるのかと、罪悪感を感じました。

親がどんなに辛くても頑張ってお金を稼いでいること、私には知っていたが、親が子供を育てる・教育を与えることが当然だと思った私はどれだけクソ息子だったか、痛感しました。親が子供に教育を与えるというのが当然だとしても、その恩返しを考えたことあるかというと、正直、机上の空論に過ぎませんでした。こうやって恩返ししたい、ああやって恩返ししたいと思ったことはなくもないが、実際現在コミュニケーションすら取っていない私は、ちゃんと恩返しできるのかと、自分のことを疑い始めました。

こんな惨めな私がその日家に帰った途端、2か月ぶりに家族と連絡しようと、メールを送りました。

そして、感動するほどに、その1時間後にお父さんから返事がきました。更にその1日後に、お兄ちゃんから返事がきました。

私には最近色々あったのを知ってたようで、「メールしてくれてありがとう」と言われました。

私にはこんなにいい家族がいるのだから、本当に大切にしなきゃいけないと、思いました。

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